お金・仕事2026.10.10読了目安 4分
お金の話を家族とする日を、暦で決める——お茶一杯の十五分
文:Ray(光の大黒柱建て師・一級建築士)

この記事の要点
- お金の話がしにくいのは、切り出した瞬間に「何かあったの?」という空気が生まれるからです
- 日付を先に決めておけば、話すこと自体がいつもの予定になり、構えずにすみます
- 新月・満月・節気・月のはじめなど、暦の節目を「話す日」として借ります
- お茶を飲みながら十五分。感謝、確認、次の一歩の順で話し、責める場にはしません
家計のこと、これからの出費のこと。話したほうがいいとわかっているのに、夕食のあとに切り出すタイミングがつかめない。そんな夜はありませんか。今日は話す中身より先に、話す日を暦で決めてしまうというお話をしますね。
お金の話がしにくいのは、切り出す瞬間があるから
お金の話そのものは、数字を見ればすむことも多いものです。それでも気が重いのは、切り出すその瞬間に「どうしたの、何かあった?」という空気が生まれやすいから。話しかけた側は責めるつもりがなくても、聞く側はつい身構えてしまいます。
建築の現場には「定例会議」があります。毎週同じ曜日の同じ時間に、施主さん、設計者、施工者が集まって進み具合を確かめる場です。日付があらかじめ決まっているので、小さな気がかりも「定例のときに話しましょう」と気軽に出せます。もし問題が起きたときだけ集まる決まりだったら、呼ばれた側は毎回どきっとしてしまいますよね。
家族のお金の話も同じです。**日付が先にあれば、話すこと自体がいつもの予定になります。**誰かが言い出す必要がなくなるんです。
風水では、氣は区切りのところで入れ替わると考えます。季節の変わり目や月の満ち欠けは、昔から暮らしの節目とされてきました。その節目を、家族で向き合う日として借りてみるわけです。

暦の節目を「話す日」に借りる
話す日は、家族が覚えやすい節目から一つ選ぶのがおすすめです。この秋なら、こんな日があります(国立天文台の暦による)。
| 節目 | この秋の日付 | 話す日にするなら |
|---|---|---|
| 新月 | 10月11日 | 始まりの日。これからのことを話すのに向いています |
| 霜降(そうこう) | 10月23日 | 季節が冬支度へ移る節気。暖房や衣替えなど、季節の出費を話す日に |
| 満月 | 10月26日 | 満ちる日。この一か月をふり返るのに向いています |
| 月のはじめ | 毎月1日 | 暦にくわしくなくても覚えやすい、いちばん手軽な節目 |
全部やろうとしなくて大丈夫ですよ。続けやすいのは、月に一度。たとえば「新月の日」と決めたら、あとは暦が毎月その日を連れてきてくれます。
家族の形は、ご家庭ごとにいろいろです。夫婦二人でも、親子でも、離れて暮らす親ときょうだいでもかまいません。ひとり暮らしの方なら、その日は自分と話す日にしてください。通帳を開いて、自分にお疲れさまを言う十五分です。
お茶を飲みながら十五分、話す順番を決めておく
「会議」と呼ぶと、少し身構えてしまいますよね。テーブルにお茶を二つ置いて、十五分。それくらいの軽さがちょうどいいんです。そのかわり、話す順番だけは決めておきます。
- 感謝から始める——「この一か月、これをしてくれて助かった」を一つずつ。お金の話でなくてかまいません。最初の一言がやわらかいと、そのあとの数字もやわらかく聞こえます
- 確認は一つか二つ——今月の大きな出費、来月の引き落とし、近づいている期限。全部を見ようとすると、十五分では終わりません
- 次の一歩を一つだけ決める——「保険の書類を週末に読む」「冬物は今ある分で回す」。決めたら、カレンダーの次の節目に小さく書いておきます
大事な約束がひとつあります。過ぎた出費を裁く場にしないこと。「なんであれを買ったの」は、次の会の足を重くします。気になることは「次はどうしようか」と、これからの言葉に置きかえてみてください。
決まらないことは、次の節目に持ち越してかまいません。保険や税金、資産のことで迷ったら、それはご家庭だけで抱えず、専門家に尋ねる話です。「誰に聞くか」を決めるのも、立派な次の一歩ですね。

今日のひとこと行動
家族に「次の新月の日、お茶を飲みながら十五分だけ、お金の話をしよう」と声をかけてみる。
明日、10月11日が新月です。急なら、霜降の23日でも、満月の26日でもかまいません。日付が決まった時点で、もう半分は話せたようなものですよ。
「秋の日はつるべ落とし」と言いますが、夕暮れがぐんと早くなってきました。暗くなるのが早いと、体は思った以上に一日の疲れを感じやすいもの。家に帰ったら灯りを早めにともして、ゆっくりした夜をお過ごしくださいね。

Ray光の大黒柱建て師/一級建築士
建築の実理と風水の知恵で「家と心」をともに整える、天地結まほろばや主宰。プロフィール