天地結 まほろばや

住まい2026.09.16読了目安 4

枕の向きより、目覚めの光——朝日が届く寝室へ、今夜からの整え直し

文:Ray光の大黒柱建て師・一級建築士)

この記事の要点

  • 枕の向きの答えはひとつではない。先に、朝の光がベッドにどう届くかを見る
  • 朝の光は、顔に直接より、部屋にふんわり届くほうが目覚めがやさしい
  • 窓の方角ごとに、カーテンの使い方を変える
  • 今夜からできるのは、カーテンを少し開ける・窓のまわりをあける・朝に窓を開けるの3つ

「北枕って、よくないの?」「枕はどの方角に向ければいい?」——寝室の向きは、よく話題になるテーマです。今日は方位の話に、建築の「採光(光の取り入れ方)」の視点を足して、寝室の整え直しをお話ししますね。

枕の向きの答えは、ひとつではありません

日本には、お釈迦さまが亡くなったときの姿にならって、亡くなった方を北枕で寝かせることから、ふだんは北枕を避ける習わしがあります。一方で風水では、北枕を落ち着いて眠れる向きとして考える見方もあり、向きの答えは流派によって分かれます。

ですから、方角だけで悩みすぎなくて大丈夫なんです。

それよりも先に見てほしいのが、その向きで眠ったとき、朝の光がどう届くかです。朝の光は、体が一日のリズムを整えるきっかけになると言われています。風水でも、朝日の差す東は、はじまりの力を持つ方位と考えます。

向きを決めるのは、光の入り方がわかってから。順番を入れ替えるだけで、寝室の整え方はぐっとシンプルになりますよ。

枕の向きを決める前に、朝の光の入り方を見て

朝の光は、顔に直接より「部屋にふんわり」

目覚ましの音も、いきなり大きな音で起こされるより、小さな音から少しずつのほうが、やさしく目が覚めますよね。光も同じです。まぶしい朝日が顔に直接当たるより、部屋全体がふんわり明るくなっていくほうが、目覚めはおだやかです。

光の届き方は、寝室の窓の方角でずいぶん変わります。

寝室の窓朝の光整え方
早い時間から強めに入るレースカーテンで和らげる。まぶしければ枕を窓から離す
朝から昼にかけて明るくなる起きたらすぐにカーテンを開ける
西・北朝は控えめ起きたら窓辺へ行く。照明も明るめに

遮光カーテンを閉め切って眠ると、どの方角でも朝の光は入りません。眠るときの暗さと、朝の明るさ。その両方をかなえるのが、カーテンの使い方です。

レース越しの光が、部屋の奥までふんわり回ります

今夜からできる、3つの整え直し

  • 厚手のカーテンを、10センチだけ開けて眠る——朝の光の入口を残します。開けるのは部屋の明かりを消してから。レースカーテンは閉めたままにしておきます。1階や道路に面した窓など、防犯や外の明かりが気になるときは無理をせず、朝起きてすぐにカーテンを開けるだけでもかまいません
  • 窓のまわりに、背の高いものを置かない——窓の前に背の高い家具や積んだ荷物があると、部屋に入る光そのものが減ってしまいます。積んだ荷物など、動かせるものから窓辺をあけておくと、朝の光が部屋の奥までふんわり回ります
  • 起きたら、カーテンと窓を開けて5分——朝いちばんの換気の話でもお伝えしたとおり、光と一緒に新しい空気を迎え入れます

枕の向きを変えるのは、この3つを試したあとで十分ですよ。

今日の問いかけ

いつもの朝、あなたのベッドには、どこから光が届いていますか?

わからなければ、明日の朝、目が覚めたら少しだけ横になったまま、光の入り方を眺めてみてください。それが、寝室を整え直すいちばんの手がかりになります。ベッドをどこに置くかは、窓の位置や間取りで答えが変わるからです。

秋分に向けて、日の出は少しずつ遅くなっていきます。光の入り方も、季節とともに変わっていきます。ときどき眺め直してみてください。季節の変わり目は眠りが浅くなりやすいころなので、眠れない日が続くときは、無理をせず専門家にも相談してくださいね。

Ray

Ray光の大黒柱建て師/一級建築士

建築の実理と風水の知恵で「家と心」をともに整える、天地結まほろばや主宰。プロフィール

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