天地結 まほろばや

暮らしの知恵2026.10.18読了目安 4分

暦をスマホに入れる——現代の「こよみ暮らし」入門

文:Ray(光の大黒柱建て師・一級建築士)

この記事の要点

  • 暦は覚えるものではなく、自分に「届く」ようにしておくもの
  • 節気・新月満月・土用の3種類を、色を分けたカレンダーにまとめて入れる
  • 予定名にやることを一言添え、通知は当日の朝に1回だけにする
  • 2026年は霜降10月23日、立冬11月7日、満月10月26日、新月11月9日(国立天文台の暦要項による)

二十四節気や新月の日付を調べて、「今度こそ意識しよう」と思ったのに、気づいたら過ぎていた。そんなこと、ありませんか。今日は、暦の知識を増やすのではなく、暦のほうから知らせてもらう仕組みのつくり方をお話ししますね。道具は、いつも持っているスマホのカレンダーだけです。

暦は、覚えるより「届く」ようにする

私は朝いちばんに窓を開けて、空を見上げるのが習慣です。同じ窓から見ていても、この時期は空の高さが違います。屋根の向こうの青が、夏よりずっと遠くにある。吸いこむ空気まで、少し乾いて軽くなりました。

空は、いつも少し先に季節を知らせてくれる。

ただ、その変化に気づけるのは、毎朝その窓を開けるという習慣があるからです。暦も同じで、知っているだけでは暮らしに入ってきません。

一級建築士として建物の設備に関わってきて、つくづく思うことがあります。設備を長持ちさせる家は、点検の時期を「覚えている家」ではなく、「予定に入れてある家」です。人の記憶はどうしても抜けます。だから時期が来たら知らせが届くようにしておく。これが維持管理のいちばんの基本なんです。

風水では、季節の移り変わりに合わせて住まいを少しずつ整えることで、家の氣(暮らしをめぐる目に見えない流れ)がよく巡ると考えます。そのためには、まず季節の節目に気づけること。毎日手に取るスマホに暦を入れておくのが、現代の「こよみ暮らし」の入口です。

見上げた空の高さで、季節の移りがわかる

スマホに入れておきたい、3つの暦

入れるものは、欲張らずに3種類で十分です。この秋から冬にかけての日付を、表にまとめておきますね。

種類2026年の日付入れるときの一言メモ(例)
二十四節気霜降 10月23日/立冬 11月7日/小雪 11月22日/冬至 12月22日「寝具を見直す」「玄関を拭く」
新月・満月満月 10月26日・11月24日/新月 11月9日新月「一行書く」、満月「見返す」
土用秋の土用入り 10月20日ごろ「整える一角を決める」

日付は国立天文台の暦要項にもとづいています。二十四節気は太陽の位置で決まるので、毎年ほぼ同じ日に来ますが、年によって1日前後することがあります。新月と満月は月の動きなので、毎年同じ日にはなりません。どちらも、年に一度その年の日付を確かめて入れ直すのが確実です。

通知を味方にする、設定の小さなコツ

カレンダーアプリには、たいてい繰り返し予定・通知・カレンダーの色分けといった機能があります。特別なアプリでなくても、その一般的な機能で十分に使えます。

  • 暦専用のカレンダーを1つ作り、色を分ける——仕事や家族の予定と混ざらないので、画面を開いたとき季節の印だけがふっと目に入ります
  • 予定名に、その日やることを一言添える——「霜降」だけでなく「霜降・寝具を見直す」。名前だけだと、通知を見ても次の行動が浮かびません
  • 通知は当日の朝に1回だけ——前日・当日・1時間前と重ねると、知らせが雑音になります。朝いちばんに一度、くらいがちょうどいいんです
  • 終日の予定として入れる——時刻を決めないほうが、その日一日を「そういう日」として過ごせます

全部をそろえなくても構いません。途中で抜けても、次の節気からまた入れればいいんです。まずは次の節気をひとつ入れるだけで、カレンダーの景色が変わります。

夕暮れの空にも、月はちゃんと巡っている

今日のひとこと行動

暦専用のカレンダーをひとつ作って、10月23日「霜降・寝具を見直す」を終日の予定で入れ、通知を当日の朝に1回だけにしてみる。

5日後の朝、霜降の知らせがスマホに届きます。そのときは、予定名に添えた一言をひとつだけやってみてください。届いた知らせに一度こたえられたら、それがもう、こよみ暮らしの始まりですよ。

この時期は、空が高く澄んで見える日が増えてきます。晴れた日には、うろこ雲が細かく広がっているのを見かけるかもしれません。設定のあいだ画面を見続けて目が疲れたら、いったん窓の外へ目を移して、遠くの空と雲を眺めてみてくださいね。季節は、画面の中だけでなく、見上げた先にもちゃんと来ています。

Ray

Ray光の大黒柱建て師/一級建築士

建築の実理と風水の知恵で「家と心」をともに整える、天地結まほろばや主宰。プロフィール

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