住まい2026.10.22読了目安 4分
暖房の前に「窓まわり」を——霜降に見直す、カーテンの丈とすきま風
文:Ray(光の大黒柱建て師・一級建築士)

この記事の要点
- 冬に家から逃げる熱は、窓などの開口部からが多いと言われます。暖房を強める前に、まず窓まわりを
- 冷えたガラスで冷やされた空気は、床へ流れ落ちて足元にたまります。カーテンは床に届く丈が目安
- すきま風はサッシの鍵や合わせ目から。ただし換気口(給気口)はふさがないこと
- 風水では、足元にたまる冷えを動きの少ない陰の氣と考えます。窓辺を整えると、部屋の巡りも軽くなります
朝晩がひんやりして、そろそろ暖房かな、と思いはじめるころ。でも、暖房の設定温度を上げる前に、ひとつ見てほしい場所があります。窓まわりです。明日10月23日は二十四節気の霜降。今日は、カーテンの丈とすきま風という、暖房より先にできる冬じたくのお話をしますね。
冷えは、窓辺から床へ降りてくる
早起きして、まだ薄暗いうちに窓辺の机に向かうことがあります。この時期になると、座っている足首のあたりに、すうっと冷たいものが触れてくる。窓は閉まっているのに、です。
正体は、窓ガラスで冷やされた空気です。冷えた空気は重いので、ガラスに沿って下へ流れ落ち、床を這うように部屋へ広がっていきます。暖房をつけても足元だけ寒い、と感じるのはこのためなんです。
設備の仕事では、部屋をどれだけ暖めればよいかを計算するとき、窓は真っ先に確認する場所です。壁に比べてガラスは熱を通しやすく、冬に家から逃げる熱はおよそ半分ほどが窓などの開口部から、と言われています。家の形や窓の種類で差はありますが、熱の出口のいちばん大きなところが窓であることは、多くの住まいに共通しています。
暖房は、熱を足すしくみ。窓まわりを整えるのは、熱を逃がさないしくみです。
風水では、窓を氣の出入り口と考えます。そして床近くにたまる冷えは、動きの少ない陰の氣。足元が冷えた部屋では、人も自然と動きが小さくなりますよね。窓辺を整えることは、部屋の氣の巡りを軽くすることにもつながると私は考えています。

暖房の前にできる、窓まわりの三つの見直し
| 見る場所 | 確かめること | ひと工夫 |
|---|---|---|
| カーテンの丈 | 裾と床のあいだに、すき間が空いていないか | 床に届く丈、または床すれすれに。窓より幅広に掛けて両端も覆う |
| すきま風 | サッシの鍵がきちんと掛かっているか。合わせ目に手をかざして風を感じないか | 鍵を最後まで掛ける。気になる所は市販のすき間テープで |
| ガラス面 | 朝、ガラスや窓枠に結露が出ていないか | 断熱シートや厚手のカーテンで冷えをやわらげ、結露はその日のうちに拭く |
カーテンは「丈」がいちばん効く
カーテンは、窓との間に空気の層をつくる布の壁です。ところが裾が床から浮いていると、窓辺で冷えた空気がその下から部屋へ流れ出してしまいます。丈が床に届いているかどうかで、足元の寒さはずいぶん変わるんです。新しく買い替えなくても、レースと厚手の2枚を両方閉めるだけで、空気の層は厚くなりますよ。
すきま風は、鍵と合わせ目から
引き違い窓の鍵は、半分しか掛かっていないと戸の合わせ目にわずかなすき間が残ります。窓の前で手をかざして、ひやりとする所を探してみてください。
ひとつだけ、ちょっと気をつけたいことがあります。壁にある丸い換気口(給気口)は、家全体の換気のための入口です。寒いからとふさいでしまうと、空気がこもる原因になります。すき間テープを貼るのは、サッシのすき間だけにしてくださいね。
結露は、冷えのサイン
カーテンを厚くすると、窓ガラスそのものはかえって冷えて、結露が出やすくなることがあります。朝のひと拭きをセットにしておくと、カビの心配も減らせます。

今日のひとこと行動
今夜カーテンを閉めたら、裾にそっと手を入れて、床とのあいだから冷たい空気が流れてこないか確かめてみる。
ひやりとしたら、そこが家の熱の出口です。全部の窓を一度に整えなくていいんです。いちばん長く過ごす部屋の、いちばん大きな窓から始めてみてください。日が傾いたら早めにカーテンを閉める。それだけでも、昼のあいだに部屋にためた温かさを、夜まで持たせやすくなります。
霜降は、北の地方や山あいから霜のたよりが届きはじめるころです。朝晩と昼の気温差が大きくなり、体は思っている以上に冷えを受けとめています。足首を冷やさない靴下や、温かい飲みものを手の届くところに置いて、季節の変わり目を過ごしてくださいね。

Ray光の大黒柱建て師/一級建築士
建築の実理と風水の知恵で「家と心」をともに整える、天地結まほろばや主宰。プロフィール